【一気に解説】特定名称酒8タイプのスペックと特徴

日本酒の選び方

酒屋さんで、なんとなくのイメージで日本酒を選んでいませんか?

「日本酒は純米大吟醸に限るでしょ」
「本醸造は安酒だからだめ」

こう思っていませんか?
純米大吟醸や本醸造といった言葉は、日本酒の最も重要と言っても良い分類の一つ「特定名称酒」のことを指します。

日本酒好きな方ならこの特定名称酒それぞれの特徴を把握して、自分にあった日本酒を失敗なく選びたいですよね。

今回はこの特定名称酒の特徴と味の傾向について、それぞれのタイプごとに詳しく解説していきます。

この記事を読めば、特定名称酒のうち、どれが自分にあった日本酒なのか知ることができます。
次に酒屋さんで日本酒を選ぶときの精度がぐんとあがります。
ぜひ参考にして下さい。

特定名称酒とは

まず、特定名称酒とは「特別な日本酒」ではなく、実は日本酒好きなみなさんなら日頃から飲んでいるタイプの日本酒です。

純米大吟醸、本醸造などという名前がついている日本酒のことです。

詳しくは下記の記事を参考にして下さい。

【ひと目で分かる】特定名称酒8タイプ早見表。これで完璧!日本酒分類

特定名称酒8タイプそれぞれの特徴

特定名称酒は全部で8タイプあります。
味の濃淡、香りの強さ、価格、特徴、おすすめな人・シーンの項目で8タイプをまとめました。 

次に、それぞれのタイプについて詳しく解説していきます。

1:純米大吟醸

純米大吟醸は特定名称酒のうち、以下の条件を満たすものです。また、味の特徴は以下の通りです。

・原材料:アルコール添加なし(米、米こうじのみ)
・精米歩合:50%以下
・製法:吟醸造り
・香りや味の特徴:香り高くフルーティ。味はややさっぱり目でクセがなく綺麗。

純米大吟醸酒は特定名称酒の中では「最も磨かれた米を使って」「長時間かけて」丁寧に造られたお酒です。

特定名称酒の中では最高級のランクに位置する日本酒ですね。

日本酒選びがよくわからない!日本酒初心者なんだけどどのタイプ飲めばいいの?という方は、以下の記事を参考にしてみてください。

関連記事 >「純米大吟醸」が正解!超簡単 失敗しない日本酒の選び方

2:純米吟醸

純米吟醸は特定名称酒のうち、以下の条件を満たすものです。また、味の特徴は以下の通りです。

・原材料:アルコール添加なし(米、米こうじのみ)
・精米歩合:60%以下
・製法:吟醸造り
・香りや味の特徴:香り高くフルーティ。味はややさっぱり〜やや濃厚でクセがなく綺麗。

1:純米大吟醸に比べると精米歩合が若干高いので味わいは1:純米大吟醸よりもやや濃厚な物が多いです。

さっぱり綺麗な感じとお米由来の旨味や甘味が感じられ、さらに吟醸造りなので華やかで香り高いです。

日本酒を飲み慣れている方は、こういった精米歩合の低すぎないタイプの方が日本酒らしさ、お米由来の味が強く感じられるのでおすすめです。

3:特別純米

特別純米は特定名称酒のうち、以下の条件を満たすものです。また、味の特徴は以下の通りです。

・原材料:アルコール添加なし(米、米こうじのみ)
・精米歩合:60%以下
・製法:いろいろ(条件なし)
・香りや味の特徴:香りは銘柄によってさまざま。味はややさっぱり〜やや濃厚でクセがない。

3:特別純米は2:純米吟醸の「吟醸造りじゃないバージョン」と思っていただければ良いです。

精米歩合は2:純米吟醸と同じくらいなのですが、3:特別純米のほうがやや濃厚なものが多い印象です。

特別純米は日本酒特有の甘味や旨味を適度に味わいたい方におすすめです。

4:純米

純米は特定名称酒のうち、以下の条件を満たすものです。また、味の特徴は以下の通りです。

・原材料:アルコール添加なし(米、米こうじのみ)
・精米歩合:いろいろ(条件なし)
・製法:いろいろ(条件なし)
・香りや味の特徴:香りは銘柄によってさまざま。味はやや濃厚〜濃厚。

4:純米は、アルコールを添加していないということ意外は条件はありません※。

精米歩合は高いものが多くあまりお米を削っていないので、お米由来の旨味や甘味を最も強く感じるタイプです。

日本酒をかなり飲み慣れてきて、味が濃いめで深みのあるタイプがお好きな方は4:純米を選ぶのが良いと思います。

(※厳密に言うと3等以上に格付けされた玄米を精米して使用すること、麹米の使用割合が15%以上であることという条件は満たさなければなりません。これは特定名称酒すべてに共通します。)

5:大吟醸

大吟醸は特定名称酒のうち、以下の条件を満たすものです。また、味の特徴は以下の通りです。

・原材料:アルコール添加あり
・精米歩合:50%以下
・製法:吟醸造り
・香りや味の特徴:香り高くフルーティ。味はさっぱり目。

5:大吟醸はアルコール添加ありです。酒蔵さんが目標の酒質に近づけるために醸造アルコールを添加して調整しています。このため、同じ大吟醸の1:純米大吟醸に比べると味はさっぱり目のものが多いです。

味わいさっぱりで、吟醸造り由来の香り高くフルーティな感じを味わいたい方は5:大吟醸がおすすめです。

6:吟醸

吟醸は特定名称酒のうち、以下の条件を満たすものです。また、味の特徴は以下の通りです。

・原材料:アルコール添加あり
・精米歩合:60%以下
・製法:吟醸造り
・香りや味の特徴:香り高くフルーティ。味はややさっぱり目。

6:吟醸はアルコール添加ありです。このため、同じ吟醸の2:純米吟醸に比べると味はさっぱり目のものが多いです。

とはいえ、5:大吟醸に比べると精米歩合が高いので5:大吟醸より味はやや濃厚になります。

さっぱり感と適度なお米の旨味や甘味を感じたい、吟醸造り由来の香り高くフルーティな感じを味わいたい方は6:吟醸がおすすめです。

7:特別本醸造

特別本醸造は特定名称酒のうち、以下の条件を満たすものです。また、味の特徴は以下の通りです。

・原材料:アルコール添加あり
・精米歩合:60%以下
・製法:いろいろ(条件なし)
・香りや味の特徴:香りは穏やか。味はややさっぱり目。

7:特別本醸造はアルコール添加ありです。このため、同じ精米歩合基準✕製法である3:特別純米に比べると味はさっぱり目のものが多いです。

吟醸造りではないので香りはあまり際立たず穏やかです。

7:特別本醸造は香りが穏やかで味もややさっぱり目なので、和食・洋食・中華どんな料理にも合います。そのため、食中酒に向いているタイプと言えるでしょう。

8:本醸造

本醸造は特定名称酒のうち、以下の条件を満たすものです。また、味の特徴は以下の通りです。

・原材料:アルコール添加あり
・精米歩合:70%以下
・製法:いろいろ(条件なし)
・香りや味の特徴:香りは穏やか。味はややさっぱり目。

8:本醸造はアルコール添加ありです。このため、同水準の精米歩合である4:純米に比べると味はさっぱり目です。

吟醸造りではないので香りはあまり際立たず穏やかです。

8:本醸造も7:特別本醸造と同様に食中酒に向きます。また、特定名称酒の中では比較的リーズナブルに入手することができるのもメリットの一つです。

日本酒が好きで毎日晩酌をしている方は、お家に1本は常備しておきたいタイプですね。

まとめ

今回は特定名称酒について詳しく解説しました。

次の日本酒選びの際にお役に立てれば嬉しいです!

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