無加圧=最高級酒!日本酒の搾り方3種類と味の関係

日本酒の選び方

こんにちは!かりこです。

今日は日本酒の搾り方と味の関係についてです。

「搾り方」と聞くと果汁とか新鮮な牛乳とかが連想されてなんだかわくわくしますね😃

日本酒は色々な搾り方があります。
今回はその中でも主な搾り方3種類と、それぞれのしぼり方でどんな味がするの?ということについて解説していこうと思います。

この記事を読むとこんなことがわかります。

・日本酒の搾り方が○○だから味は△△な感じかな、と想像できるようになる
・より自分に合った日本酒が選べるようになる

それでは早速はじめていきます!

日本酒の「搾り」について

日本酒はおおまかに下のような流れで造られています。

お米を削る

水に浸して蒸す

麹(こうじ)を造って酒母(しゅぼ)を造る

発酵させる

搾る

濾過(ろか)する

火入れして殺菌する

貯蔵する

出荷

今日はその中でも中盤のパートにある「搾る」に着目していきます。

日本酒造りの重要パート「発酵」が終わると、この段階ではまだ溶けたお米でにごったどろどろの状態です。これがいわゆる「どぶろく」の状態ですね。

ちなみに、酒税法上日本酒(清酒)の定義は「米を発酵させて濾したもの」としているためこの濾す前のどぶろくは日本酒ではなく「その他の醸造酒」に分類されます。

ここから絞っていくわけなのですが、ここで味に影響が出るポイントの一つが「搾り方」です。

日本酒の搾り方 3種類

搾り方が違うと、お酒のもとのどろどろした混合物にかかる圧力や時間が変わってきます。
圧力が変わるとどろどろの中に含まれるさまざまなおいしい成分やちょっとクセのある成分がどのくらい原酒(搾られた後のお酒)に移行するかが変わってきます。

また、時間が変われば成分が空気中の酸素で酸化される度合いも変わってくるのでこれもまた味に影響が出ます。

搾り方はたくさんの種類がありますが、代表的なのは以下のものです。
・自動圧搾機:機械で圧力をかける
・槽(ふね):上におもしを乗せて自然な圧力で
・袋吊り:圧力はかけずに染み出してくるのを待つ

かかる圧力は
自動圧搾機>槽>袋吊り
かかる時間は
袋吊り>槽>自動圧搾機

圧力をかけるほど速く搾られて、圧力がかからないほど遅く搾られます。

どんな味の違いがあるの?

詳しい製法はさておき、それぞれの搾り方でどんな特徴が出るのかについてです。

自動圧搾機

 ・メジャーな搾り方
 ・瓶のラベルには特に何も書いてない
 ・特別な方法ではないためとくに特徴はなし

槽(ふね)

 ・吟醸酒などの高級酒はこの方法を取ることも
 ・瓶のラベルには特に何も書いてない
 ・これもこの方法ならではの違いは不明

袋吊り

 ・最高級のお酒用
 ・限定の大吟醸や賞レースに出すお酒はこの搾り方が多いとのこと
 ・ラベルに「無加圧」と書いてある
 ・これは雑味がなく綺麗な味

どのくらいの圧力をかけるか、どのくらいの時間をかけるか、によってどんな成分が出てくるかは分析しないとわからないような非常に専門的なお話かと思いますが、原理的に考えると高い圧力をかけてぎゅーっと短い時間で絞るほどお酒のもとの中に含まれる雑味成分も一緒に出てきてしまうんでしょうね。

逆に、時間をかけてゆっくり絞ると綺麗な成分だけを取り出すことができるんですね。

実は、わたしたち飲み手側がラベルから受け取れる情報で味と対応づけられるのは袋吊りの「無加圧」くらいです。

袋吊りによる無加圧は、布でできた袋にお酒のもとのどろどろを入れて吊し、圧力を全くかけずに自然に原酒の雫が垂れ落ちてくるのを待つという方法です。
要は、時間と手間をかけてゆっくり大事に搾ったよということ。圧力を全くかけないため、かなーり雑味がない綺麗な味になります。
とても時間と手間がかかるので最高級のお酒にしか使われないしぼり方です。
無加圧のお酒を見つけたら喜んで飲んでみたいとことですね。

一方、槽搾りについては吟醸酒くらいのランクの高いお酒の場合、採用されることがあるとのことですがこれは瓶のラベルにはほとんど書いてありません。
なので槽しぼりだからどう、というコメントはできませんね。。
吟醸酒くらいのランクだったら槽しぼりかな、と逆に想像するという感じです。
槽搾りは昔ながらの方法で、こちらも自動圧搾に比べると緩やかに圧力をかけていくので雑味が少なくなる傾向にはなります。

自動圧搾機は最もメジャーな方法で、これは瓶ラベルには書いてありません。吟醸酒などの高級なお酒ではなく、かつ、何も書いてなかったら大体はこの方法かなという感じです。
圧力をかけて絞るため袋吊りの無加圧な方法に比べると雑味が出やすいですが、均一に圧力をかけられるため安定した酒質になるそうです。

まとめ

今日は搾り方の違いと味との関係についてでした。

  • 搾り方の主な種類と味の関係
    • 自動圧搾機
      • 圧力は一番高く、時間は一番短い
      • メジャーな方法
      • 瓶ラベルには何も書いていない
      • 特に味の特徴出ない
    • 槽(ふね)
      • 圧力は中程度、時間も中程度
      • 高級酒によく使われる方法
      • 瓶ラベルには何も書いていない
      • 違いがあるかもしれないけれどラベルに書いてないから不明
    • 袋吊り
      • 圧力は一番低く、時間は一番長い
      • 最高級酒に使われる方法
      • ラベルに「無加圧」と書いてある
      • 雑味がなく綺麗な味
  • 自動圧搾機と槽による搾りはラベルに特に何も書いていない
  • 「無加圧」だけは書いてあるので参考になる

瓶ラベルもスペースが限られるので日本酒造りの膨大な工程一つ一つを記載するわけにはいきませんね。
飲む側としては搾り方についてはひとまず「無加圧」という記載があったら「味は雑味がなく綺麗な味。最高級酒として時間をかけて大事に搾られたお酒」ということがわかりますね。

飲む側がわかるのは無加圧かどうかということくらいですが、他の方法と比べてとても時間をかけて大事に搾ったものなんだと理解するだけでお酒の味も違ったものに感じて、より楽しむことができますね。

それでは、また次回!

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