日本酒先進国。東北のお酒最強説と絶対飲むべきおすすめ銘柄5選

日本酒の選び方

こんにちは!かりこです。

今回は「東北の日本酒は最高!」という話をしていこうと思います。

全国には新潟、兵庫、京都など「酒どころ」と呼ばれる地域はたくさんあります。

その中で、私が今までたくさんのお酒を飲んできた経験で言うと、
圧倒的に東北推しです。
東北最強です。

とにかく東北の酒はおいしい、ハズレが少ない、面白い!
先進的なお酒も東北から数多く生まれています。

この記事を読むとこんなことがわかります。
・東北のお酒がいかに先進的か
・東北のお酒はどんな味の特徴があるか
・絶対飲むべきおすすめ銘柄5選

日本酒選びに迷ったら参考にできる内容なのでぜひ読んでみてください。

東北は日本酒先進国

では、なぜ東北のお酒が最強だというのか、理由を解説していきます。

高級酒の割合は宮城県が全国1位

高級酒って?

ここで言う高級酒とは、吟醸酒、純米吟醸酒、純米酒、本醸造酒のことを指します。

要するに、いいお米を使って、余計なクセが出てしまうお米の外側をしっかり削って、発酵に欠かせない麹(こうじ)米という原料を一定割合以上ちゃんと使って、コストと手間をかけて作ったいいお酒ですよと言うことですね。

純米吟醸酒とか、純米酒とかよく聞くけど高級酒なの?

実はそれらは「高級酒」と呼ばれるんです。
日本酒好きなみなさんなら当然のように飲んでいるかもしれませんが、日本酒全体の約70%はそのような基準に当てはまらない「普通酒」です。

実は少数の貴重なお酒だったんですね。

宮城は90%が高級酒!

さて、そんな高級酒、作るのにコストがかかります。その差は普通酒の7倍(参考1)と言われています。

なので、酒蔵さんもほいほいと作るわけにはいかないのです。。。

では、高級酒はどのくらいの割合で作られているかと言うと全国平均は30%前後です。
それに対して宮城県は90%近くが高級酒とのことです。(参考1)

90%、、、え、ほとんど高級酒作ってくださって、、、
感謝しかないです🥲

さらに、東北の全ての県が全国平均を上回る高級酒比率とのことで東北は全体的に高級酒の割合が高いと言うことがわかります。

高級酒はクセがなく、フルーティになる傾向があります。

最近は、そのようなクセがなくフルーティで香り高いお酒が好まれるようになってきました。
特に若い世代の方が美味しいと感じるのはほとんどが高級酒かと思います。

参考1:日本を牽引する東北清酒産業 一般社団法人日本経済研究所 調査員上席研究主幹 佐藤淳

東北の酒蔵さんはこれからの世代である若い層のニーズを捉えた酒造りをしてくれています。

有名パティスリーともコラボ

酒造りの過程で派生した米粉をケーキに

、、、まずパティスリーってなに?

おしゃれな洋菓子屋さんのことです!

実は東北の酒蔵は世界的な有名パティスリー「ピエール・エルメ・パリ」ともコラボしているんです。

ピエールエルメは「パティスリー界のピカソ」と呼ばれ、自身の名を冠したブランド「ピエール・エルメ・パリ」は世界中で愛されています。

バレンタインデーやホワイトデーの時期に耳にしたことがあるのではないでしょうか?

そのコラボ商品がこちらです。

ローズとライチとフランボワーズを組み合わせた「イスパハン」のケークと、NEXT FIVEがケークにあわせて醸造した貴醸酒のセットです。

出典:PIERRE HEME Paris HP

ケーキとセットになっているのはワインではなく、日本酒です。

お酒は秋田の有名酒造、新政の「亜麻猫(あまねこ)」を採用。ケーキはこのお酒作りに使われた酒米を精米したときに副産物として派生した米粉を使用して焼き上げたもの、とのことです。

お酒というジャンルや国までも越えたコラボですね。

秋田の酒蔵ユニット「NEXT 5」

今回のコラボ商品は秋田の蔵元経営者5人が組んだユニット「NEXT5」とピエール・エルメ・パリによるものです。

「NEXT 5」とは、秋田の有名な5蔵の経営者さんたちが次世代を見据えた酒造りを目指して組んだユニットとのことです。


「秋田は酒処と言われているが、日本酒の消費量が伸び悩むなか、今のままでは時流に乗り遅れてしまう」との危機感を抱いた仲間が集まり、手を取り合うことになったのです。

出典:「NEXT5」を知っていますか? その正体に迫る! 【日本酒用語集】 たのしいお酒.jpより

利き酒会や共同醸造などいろいろな新しい取り組みをされてるようです。

お酒を飲む側として、いろんな新しい取り組みをしてくれるのはとてもわくわくしますね!

既存の枠を超えた今回のコラボはまさに先進的な取り組みと言えます。

東北のお酒、味の特徴は?

では日本酒先進国、東北のお酒はどのような味の特徴があるのでしょう?

フルーティ

東北のお酒でまず挙げたい特徴が「フルーティ」です。

日本酒は高級酒になるほどクセがなく、発酵由来の自然なフルーティさが際立つようになってきます。

純米酒より純米大吟醸の方がフルーティというように。
高級酒の分類の中でもランクが上がるほどフルーティになっていくイメージです。

もちろん、他の地域のお酒も高級酒になるほどフルーティさが増していきますが、個人的には東北のお酒は高級酒の中でそこまでランクが高くなくてももともとがフルーティ、という印象です。

どれを選んでもフルーティさがちゃんとある。

そこからランクが上がるとさらにフルーティ、と。もう止められませんね。

クセがない

東北のお酒はクセがないです。

もちろん、お酒のランクにもよりますがクセがない率が高いといった感じですね。

私はよくこのクセのことを「干し芋みたいな風味」と表現しています。干し芋を口に入れた時のようなちょっと「もわん」とした香り。あの感じです。(共感していただけていれば良いのですが、、、)

ちょっとリーズナブルなお酒を吟味せずに選んでしまうと結構この「干し芋みたいな風味」がすることが多くがっかりしてしまいます。

東北のお酒はこのクセを感じることがかなり少ないです。

クセがないと、そのお酒が本来持っている香気成分や甘味成分をダイレクトに感じることができている感じがします。

特に日本酒初心者の方は、あの特有の風味で日本酒美味しくない、、、と思ってしまうことが多いので、意識してクセのない銘柄を選んで欲しいです。

そんなときに東北のお酒はクセがない確率が高いのでおすすめです。

甘酸っぱい

3つ目の特徴は「甘酸っぱい」です。

最近、いろいろな酒蔵さんで甘酸っぱいお酒が数多く発売されるようになってきましたが、この傾向は特に東北のお酒で顕著な感じがします。

昔は日本酒で「酸っぱい」という味覚が嫌われていました。

なぜならアルコールは時間の経過とともに酸化を起こし「酸」に変化するからです。

つまり、「お酒が酸っぱい」=「古くなっている」ということに直結していたのです。

しかし「酸」と一口に言ってもいろいろな種類があり、アルコールが酸化してできる「酸」とは別に、日本酒造りに欠かせない発酵段階で微生物から発生する「酸」もあります。

例えば、お酢の酸はとても強くてただただ酸っぱいけれど、いちごやリンゴに含まれる酸は甘さと調和して甘酸っぱくおいしいと感じますよね。

最近ではこの発酵由来の酸を上手に活かし、あえて酸味のある味に仕上げている銘柄が増えてきました。これらの酸味は、日本酒に含まれる甘味と相性が良くお酒全体の味を「甘酸っぱく」仕上げてくれます。

絶対飲むべきおすすめ銘柄5選

いよいよ気になるおすすめ銘柄です。

個人的に超おすすめな5本を紹介します。

新政(あらまさ)

出典:新政酒造HPより

先ほどから話題に上がっている新政です。有名な蔵ですね。

8代目の佐藤祐輔(ゆうすけ)さんは東京大学を卒業し、ジャーナリストとして活動されたあと、実家の酒造を継いだそうです。

新政酒造さんはとても斬新で挑戦的なお酒が多く、毎回面白いです。

特徴は尖った酸味と微発泡ですね。
生酛造りという手間のかかる造り方のおかげか、他のお酒とはかけ離れたレベルの酸味が効いています。

ツンとした酸味というよりは日本酒本来の甘味と調和した「酸味つよめの甘酸っぱさ」と言う感じですね。

新政さんのお酒を飲んで日本酒のイメージが変わった!こんな美味しい日本酒あるんだ!と感動する方もかなり多いです。

通販で簡単に手に入れることができないのがネックですが、下記サイトでお近くの販売店を見つけられます。

「新政」取り扱い酒販店一覧 – SAKETIMES

出典:https://jp.sake-times.com/shoplist_aramasa

これはまだ飲んだことがない方はぜひ一度試していただきたい!
これまで日本酒に抱いていた常識が覆ります!ほんとに!

AKABU 赤武

出典:赤武(赤武酒造) の正規販売店| 酒専門店鍵や

赤武しっかり甘味と旨味がありながらもなかなかキレもあります。
ラベルの勇ましいイメージとは対極にあるような強い甘みを感じるお酒です。

こちら、震災で旧蔵が流されてしまい、2014年に移転。再起をかけて新たに立ち上げたブランドです。

お酒作りは若手チームで日々進化を続けながら取り組んでいるとのことで、だから若い世代に支持される味が作れるのかなと想像しました。

震災を機に見事な再起を成功させていらっしゃいます。頭が上がりません。

伯楽星(はくらくせい)

出典:伯楽星 【宮城 新澤醸造店】 宮城の酒屋 さぶん酒店 カテゴリ …
www.sabun-saketen.com › category

最近東北のお酒のなかでも有名になってきている伯楽星

味も香りもまったく雑味がない。
そして少し黒糖のような自然な甘さが広がります。


その柔らかな甘味や適度な旨味が個人的にはちょうどストライクゾーンにはまる、これこれ!というようなお酒でした。

普段日本酒以外のお酒を飲む方で、カルピスサワーなどのほんのり柔らかい甘さがあるお酒が好きな方におすすめです。

自分で飲んでももちろん良いですが、日本酒選びに悩んでいる女性におすすめしたらとても喜ばれます。
「伯楽星(はくらくせい)」という語感もなんだかおしゃれな雰囲気ですもんね。

勝山(かつやま)

勝山(かつやま)はフルーティでクセのない香り。

香りの強さは中〜強くらいと、他のお酒よりは割と強め。
おちょこに顔を近づけただけで期待が高まる香りですね。

味はさっぱり爽やか。
フルーティな香りとともに爽やかな風味が駆け巡ります。
後味はほとんど残らず、キレがいい。

甘味は強くもなく、弱くもないちょうどいい感じです。
甘味、旨味、酸味すべて同じくらいの割合なので全体としてのバランスがとても良いです。

こちらも勇ましいラベルとは少しイメージの違う「迷ったらこれ!」と言う感じのいつでもどんなシーンでも美味しく飲めるお酒です。

常に冷蔵庫に入れておいて、あー!お酒飲みたい!って思ったときにすぐに飲めるようにしておくのに良い一品ですね。

日本酒初心者の方にも安心してお勧めできます。

雪の茅舎(ゆきのぼうしゃ)

出典:雪の茅舎シリーズ – 雪の茅舎醸造元 齋彌酒造店|齋彌酒造店 …
www.yukinobousha.jp › products › yukinobosha

雪の茅舎(ゆきのぼうしゃ)はこのサイトでも何回か紹介してきた銘柄です。

これがおすすめな理由の大きなポイントが「手に入れやすい」ことです。

雪の茅舎は全国的にも知名度があり、ネットはもちろん、地域の酒販店や居酒屋でもラインナップとして存在しています。

実際私もふらっと入った居酒屋で初めて飲んでその美味しさに気づきました。

雪の茅舎は香りも味もバランスが良くフルーティ。
バランスがいい中でも少し甘みが強かなといった感じです。

このお酒ももちろんクセがないため、持ち前の甘みをしっかりと感じることができます。

甘みが強いので、乾物などの軽めのおつまみと一緒に食後の晩酌におすすめです。

まとめ

今回は「東北の日本酒は最高!」というテーマでお話ししてきました。

・東北は日本酒先進国
 ・高級酒の割合は宮城県が全国1位
 ・高級酒って?
 ・宮城県は90%が高級酒!
 ・有名パティスリーともコラボ
 ・酒造りの過程で派生した米粉をケーキに
 ・秋田の酒蔵ユニット「NEXT 5」
・東北の酒、味の特徴は?
 ・フルーティ
 ・クセがない
 ・甘酸っぱい
・絶対飲むべきおすすめ銘柄5選
 ・新政
 ・赤武
 ・伯楽星
 ・勝山
 ・雪の茅舎

私は東北出身ではありませんが、東北のお酒を飲んで感動しました。
周りの日本酒仲間も「酒は東北」というコメントをしています。

東北のお酒、最高です。
知らない銘柄に出会っても東北のお酒だったらおいしいかも、そんなふうに選んでみてもいいかもしれません。

それでは、また次回!

コメント

タイトルとURLをコピーしました